ためしてガッテン流・猫背を治す筋トレ完全ガイド|自宅で今日から始められる姿勢改善法
Olivia House
Published Aug 12, 2026
ためしてガッテン流・猫背を治す筋トレ完全ガイド|自宅で今日から始められる姿勢改善法
背中が丸まっているのはわかっている。でも、どうすれば治るのか——。そう感じている人は、実はかなり多い。NHKの人気番組「ためしてガッテン」でも、猫背は腰痛や肩痛、自律神経症状といった全身に影響が及ぶとして取り上げられており、視聴者の間で大きな関心を集めた。本記事では、その番組で紹介・話題になったアプローチをベースに、専門家の知見も加えながら「猫背×筋トレ」の実践的な方法を徹底的に整理する。
そもそも猫背とは何か——見た目だけの問題ではない
猫背とは、脊柱のカーブが強くなって猫の背中のように丸くなっていることが特徴的な姿勢のことだ。猫背が進行すると姿勢が悪くなるだけでなく、反り腰や腰痛の原因となることもあり、見た目の課題だけでは済まないケースもある。
タイプも一つではない。若い世代に多い「背中猫背」は下位胸椎が必要以上に丸まった状態で、巻き肩を併発するケースも多い。一方「首猫背」は上半身を前傾姿勢で使い続けることで肩が前に出て、首から頭が突き出たような姿勢になる。スマートフォンやパソコンの長時間使用が主な原因とされ、頭から首・肩への負荷が増すことで血行不良や頭痛の原因にもなる。
さらに見落とされがちなのが内臓への影響だ。猫背姿勢になると胸郭が圧迫されて呼吸が浅くなりやすく、リラックスや集中のスイッチとなる自律神経のバランスが乱れやすくなる可能性があると考えられている。肩こりや疲れやすさの裏に、猫背が潜んでいるケースは少なくない。
まず自分の猫背タイプをセルフチェックする
何を鍛えるかを決める前に、自分の姿勢状態を知ることが先決だ。頭(後頭部)・肩甲骨・お尻・かかとの4箇所を壁にぴったりとくっつけて立ち、腰と壁の隙間がどの程度あるかを確認するのが手軽なチェック方法のひとつ。
かかとを壁につけて立ったとき、腰と壁の隙間に手のひら程度の隙間があり、後頭部が壁につけば良い姿勢。一方、腰と壁の隙間に手が入らなかったり後頭部が壁につかない場合は猫背の可能性が高い。たったこれだけで、今の自分の状態がある程度見えてくる。
なぜ筋トレが猫背改善に効くのか
姿勢を正そうと意識しても、しばらくするとまた背中が丸まる——その繰り返しに心当たりがある人は多いはずだ。筋トレを行うことで、体の深い部分にあるインナーマッスルや体幹が鍛えられ、頭や首をしっかり支える力が育っていく。意識に頼るだけでは限界があるが、筋力があれば「何も考えなくても姿勢が保てる」状態に近づける。
もう少し具体的に言うと、猫背姿勢の方はお腹と背中の筋力が低下し、背筋をうまく支えられていないケースが多い。トレーニングでお腹や背中の筋力を高めることで猫背改善につながると考えられており、特にインナーマッスルを鍛えることで正しい姿勢を維持しやすくなる。
筋肉には年齢とともに弱くなりやすい筋肉と硬くなりやすい筋肉があり、この2つの相互作用で不良姿勢がつくられてしまう。だから「鍛える」と「ほぐす」の両方が必要になる。片方だけでは、テントのロープを片側だけ張るようなもので、体はバランスを崩したまま戻らない。
ためしてガッテン発・かかと落とし(かかとジャンプ)
番組内で紹介された方法のなかで、特に手軽さで注目を集めたのが「かかと落とし」だ。足を肩幅に開いて立ち、つま先立ちでかかとを上げ、そのまま「ストン」と落とす。かかとを下ろすときの衝撃が背骨まわりや骨盤を刺激し、姿勢を支える筋肉の目覚めを促すと言われている。
この動きを1日30回程度を目安に行うと、姿勢の改善や血流の促進が期待できると言われている。特に背骨まわりの筋肉や骨への刺激が入り、体幹を支える感覚が養われやすくなるとのことだ。最初は10〜15回からでいい。無理に高く飛ばなくて大丈夫で、床につく前の感覚をやさしく意識するのがコツだ。
自宅でできる猫背改善筋トレ5選
① ヒップリフト(ブリッジ)
仰向けで膝を直角に立て、足裏を床につける。お尻をしっかり締めながら息を吐いて持ち上げ、肩・お腹・膝までが一直線になる位置でキープ。息を吸いながらゆっくりお尻を下げて、力を抜き切らずに床の手前で止める。腰が反りすぎないよう注意しながら、背中全体を使う意識が大切だ。
② プランク(体幹トレーニング)
両肘を床につけてうつ伏せになり、腰を浮かせて背筋をまっすぐに伸ばす。頭・背中・腰・かかとが一直線になるよう姿勢をキープする。最初は10秒を目安にし、姿勢が苦しくなったり肩に力が入りすぎると体幹を鍛える効果が薄れるため、無理のない範囲で行う。
③ バックエクステンション(背筋トレーニング)
うつ伏せで上体を起こし、肩甲骨を寄せるように意識して背中周りの筋肉を刺激する。無理して背中を反らすと腰を傷めるため、できる範囲で起こすのが基本だ。背筋と肩まわりをセットで鍛えられるため、猫背改善において優先度の高い種目のひとつとされている。
④ リバースプランク
床に仰向けになり、肘を肩の真下につく。お尻をグッと持ち上げ、頭からかかとまで一直線を意識する。肩甲骨を寄せて胸を開くことが大切で、30秒キープを目安に深呼吸しながら体幹に力を入れると背中や胸まわりにじんわり効いてくる。
⑤ 肩甲骨を寄せるエクササイズ
手を肩の高さに上げ、肘を曲げた姿勢からスタートする。肩甲骨を寄せるイメージで肘を後ろへ引き、胸を開くようにする。このとき肩を上げずにリラックスした姿勢を心がけることが重要だ。椅子に座ったまま行えるため、デスクワークの合間にもはさみやすい。
筋トレと合わせてやりたいストレッチ
鍛えるだけでは不十分な場合がある。筋トレで体を支えるための筋肉を強化できても、猫背を改善するためには関節の可動域を広げることも必要だ。特に背中の丸まりがクセになっている猫背には、丸まってしまった胸椎を伸ばすストレッチが効果的とされている。
タオルを使った胸椎ストレッチは道具も要らず取り組みやすい。タオルを使ったストレッチは、肩甲骨がしっかり動くことで胸が開き、自然と背筋が伸びやすくなる。動作はゆっくり行い、反動をつけずに呼吸を止めないことがポイントだ。
CAT&DOGエクササイズも取り入れやすい方法のひとつ。四つ這いの姿勢から、息を吸いながら背中を反らせて目線を斜め上に向け、息を吐きながらおへそを背中にくっつけるイメージで背中を丸める。これをゆっくり5〜6回繰り返すことで背骨まわりの柔軟性が高まり、凝り固まった脊柱起立筋をほぐすことができる。
筋トレで猫背が改善しない場合の落とし穴
やっているのに変わらない——そう感じる人には共通した原因があることが多い。筋トレでは負荷や回数を重視してアウターマッスルばかり使ってしまいがちだが、姿勢を支える目的では外側の筋肉だけに偏ると体のバランスが崩れやすくなる。
また、猫背を改善するための筋トレは筋肉を大きくするためではなく、あくまでも姿勢の改善が目的だ。高い負荷をかけたり回数を増やしたりするのではなく、正しいフォームを意識するようにしよう。痛みを感じるときはトレーニングを控えることも大切だ。
インナーマッスルは「姿勢を正す」ための直接的な動きというより、「正しい姿勢を保ち続ける」ために重要な筋肉と考えられている。表面の筋肉だけでなく、内側の筋肉にも目を向けることが猫背改善の鍵となる。
日常生活の習慣が改善の土台になる
筋トレは週に何度もこなさなくていい。プランク系のトレーニングは週2〜3回でも十分で、慣れてきたら徐々に秒数やセット数を上げていけばいい。毎日完璧にこなそうとするより、続けられる形に落とし込む方が長期的な成果につながる。
座り方にも目を配りたい。椅子の高さやモニターの位置、足裏が床についているかなどを見直すだけでも姿勢が整いやすくなるといわれている。深く座る、骨盤を立てる、背もたれにダラっと寄りかからないなど、小さな意識の積み重ねが猫背対策には大切とされている。
こまめな休憩も重要だ。長時間同じ姿勢でいると筋肉が固まりやすいため、1時間に1回は立ち上がって軽く動くことが推奨されている。肩を回す、首をゆっくり動かす、軽く歩くなど、短い休憩を挟むだけでも姿勢の崩れを予防しやすいと言われている。
猫背の大きな原因は、お腹と背中の筋力バランスが崩れていること。デスクワークやスマホの使用時間が長い人はこれらの筋肉が衰えやすく、猫背がクセになりやすい。だからこそ、道具いらずで始められる体幹トレーニングの価値は高い。
今日から始める、現実的な実践プラン
理想論ではなく、続けられるルーティンが大事だ。朝の歯磨きと同時に「かかと落とし30回」をやる。仕事の休憩中に「肩甲骨を寄せる動作を10回」する。就寝前に「ヒップリフトを10回」行う。それだけで十分なスタートになる。
朝起きたときや寝る前、テレビを見ながらでもOK。毎日"ちょっとだけ"続ければ、姿勢の変化を感じやすいはず。痛みがあるときは無理せず中止し、呼吸を止めずにゆったり行うのが肝心だ。
週2〜3回のプランクやバックエクステンションを加えていけば、1〜2ヶ月後に背中の感覚が変わり始める人もいる。変化は急に来るものではない。少し背筋が楽になった、肩こりが軽くなった——そんな小さなサインを大切にしながら続けることが、結果的に大きな変化につながっていく。
まとめ:筋トレは姿勢改善の「土台づくり」
ためしてガッテンが猫背を取り上げたのには理由がある。肩こり・腰痛・呼吸の浅さ・自律神経の乱れ——一見バラバラなこれらの不調が、背骨の丸まりという一点でつながっていることを、多くの人に気づかせた。
筋トレは魔法ではない。でも、正しい種目を正しいフォームで、無理なく続ければ、体は確実に応えてくれる。筋トレの改善は、体を支える筋肉を鍛えることで根本から姿勢を変える取り組みだ。猫背の改善には継続が最大の鍵となる。かかと落としから始めて、プランクを加えて、肩甲骨を意識する——その積み重ねが、いつか「背中が変わった」という実感に変わる日を呼び込む。