有吉弘行の紅白不審行為とは?「一年後ポーズ」封印疑惑と第76回紅白の裏側を完全解説
Sarah Cherry
Published Aug 11, 2026
有吉弘行の紅白不審行為とは?「一年後ポーズ」封印疑惑と第76回紅白の裏側を完全解説
「不審行為」——この言葉を聞いて、思わず身構えた人も少なくないだろう。だが安心してほしい。結論から言えば犯罪性ゼロ、深刻さゼロ。話題の正体は、ほぼ「ネット民の遊び心」と「考察癖」が生み出した、紅白らしい年末エンタメ現象だ。2025年の年末、SNSとXのタイムラインを席巻したこのキーワードの背後には、テレビとネットが交差する現代ならではのユーモラスな構造がある。
第76回NHK紅白歌合戦と有吉弘行の3年連続司会
2025年大晦日に放送された第76回NHK紅白歌合戦。司会を務めたのは、3年連続となる有吉弘行だった。安定感という言葉が真っ先に浮かぶような進行スタイルで知られる彼が、なぜ「不審行為」などという物騒なワードとセットで語られるようになったのか。その経緯を追うと、TBSの人気クイズ番組と紅白という、一見まったく接点のない二つの番組が複雑に絡み合っていることが見えてくる。
有吉弘行はお笑い芸人として長いキャリアを持ち、毒舌キャラとして一時代を築いた人物だ。近年はNHKという格式高い舞台にも自然に溶け込む、いわば「オールラウンド型MC」として認知されている。そんな彼が、まさか紅白の生放送中に「こっそり何かをやろうとしていた」と疑われるとは、2023年の紅白直前まで誰も想像していなかっただろう。
「一年後ポーズ」とは何か?その発端をひも解く
発端は2023年の紅白直前に放送されたTBS恒例「クイズ 正解は一年後」だった。有吉が紅白司会中にこっそりと人差し指を立てる「一年後ポーズ」を繰り出すことに成功すれば、翌年の同番組で有吉チームにポーズ1回につき50ポイントが加算されることになった。
仕掛けはシンプルだが、実行するのはかなりの度胸がいる。NHKの生放送中、しかも全国何千万人もの視聴者が見守る紅白の舞台で、こっそり人差し指を立てる——それだけのことなのに、どこかスパイ映画的なスリルがある。視聴者もそれを理解しているから、毎年リアルタイムで有吉の右手を「監視」するという奇妙な文化が生まれた。
ネットが監視した中で行われた2023年の紅白ではポーズを2回成功させ、2024年の紅白ではB'zの怒涛のパフォーマンス中などにどさくさに紛れて6回も繰り出して荒稼ぎ。それぞれ翌年の「正解は一年後」で報告・認定された。6回というのは、もはやこっそりどころではない。やり方が年々大胆になっていったことも、ネットの注目を高める一因だった。
2025年紅白——宣言はしたが、本番はどうなった?
2025年12月30日の「正解は一年後」では、有吉が今回も「もちろん、じゃんじゃんいきますよ」と強行宣言していた。前年の実績を踏まえたうえでの強気発言だ。ところが、枡田絵理奈アナが前年を踏まえ、「有吉さん結構やってくださったんですけど、振り付けの中で指を立てる仕草が多く、こちらはもちろん除外させていただきました」と厳格に判定を行うことを事前に伝えていた。つまりルール強化が先に宣告されていたのだ。
本番当日、視聴者は序盤から有吉の右手を注視し続けた。しかし結果は——。今年もネットが前半から有吉を監視したが、「正解は一年後ポーズしてないよね?」「一年後ポーズまだですか」「全然見れない」との指摘が相次いだ。年々エスカレートしていったはずの「裏企画」が、今年に限って静かすぎる。それ自体がかえって怪しい、とネットは騒ぎ始めた。
タオルで「右手封印」——矢沢永吉のくだりが象徴的
最も笑いを誘ったのが、矢沢永吉の歌唱シーンだ。矢沢といえばコンサートで白いタオルを客席に投げ込むのが名物で、その雰囲気に紅白のスタジオも包まれた。当然、有吉にもタオルが渡された。矢沢永吉の歌唱中を狙いそうな雰囲気もあったが、タオルを渡され封印された格好に。「絶好のポーズチャンス、タオルで右手隠れてて笑った」「事前に紅白スタッフにするなって言われたなこれは」との見方が浮上した。
偶然なのか、NHKスタッフの計算なのか。タイミングが良すぎるとして、X上ではこの一幕がひとつの「名場面」として語り継がれることになった。意図的であれ偶然であれ、こうした出来事がリアルタイムで共有・拡散されるのが現代の年末テレビ視聴の醍醐味でもある。
後半になると、一縷の望みとも取れる場面が出現した。後半、ちゃんみなのパフォーマンスで騒然となった後、岩崎宏美の歌唱スタンバイ中に、有吉が「(聖母たちのララバイを)聞いていたんで楽しみですよ」と言いながら、指をコッソリ立てていたようにも見えたが……若干指が曲がっており、すぐに綾瀬はるかと向き合って会話をはじめた。決定的な証拠とは言い難い。一瞬の動作を巡る解釈論争は深夜まで続いた。
もう一つの「不審行為」——aespaパフォーマンス時の沈黙
有吉紅白不審行為として語られたのは、「一年後ポーズ」だけではなかった。もう一つの話題が、韓国の4人組ガールズグループ・aespaのパフォーマンス後における有吉の沈黙だ。
aespaは2020年にデビューし、晴れて紅白初出場が決まったが、メンバーのニンニンに不穏な疑惑が浮上していた。2022年5月、ニンニンがファンクラブ向けアプリに卓上ランプの写真を投稿したところ、そのランプが原子爆弾によって生じる"きのこ雲"のような形をしていたため、ちょっとした騒動になった。結果的にニンニンは体調不良を理由に紅白を欠席し、3人体制での出演となった。
放送後のXでは「有吉さんの顔険しかったね」「aespa紹介の時だけ心なしか司会者陣みんな顔暗かったな」など、有吉の表情に注目する声が聞かれた。ほかのアーティストの歌唱後は有吉が笑顔でひと言述べることが多かったのだが、aespaの歌唱後の表情は硬いままで、なにもコメントしなかったという。
さらに文脈が問題を複雑にした。2025年は戦後80年という節目の年で、広島出身の有吉と綾瀬はるかが司会に起用されていた。aespaが歌唱する直前には、氷川きよしが美空ひばりの楽曲を歌い、戦後復興を振り返る映像が流れるという特別企画があった。この企画のあと、"きのこ雲騒動"で物議を醸したaespaが歌唱したことで、NHK側の"意図"ではないかと考える人もいたようだ。
ただ実際には、紅白全体でコメントが薄い場面や間が空く場面は他にもあり、このシーンだけを特別視する根拠はない。一部週刊誌が「波紋」「異例」と煽ったが、客観的証拠はなく、主観的解釈が先行しているのが実情だ。
吉村崇もポーズに挑戦——NHKカメラはブロックしたのか
この年の紅白では、有吉だけでなく平成ノブシコブシの吉村崇も「一年後ポーズ」挑戦を予告していた。紅白に応援出演する吉村崇も挑戦すると予告していたが、手元だけカメラに映らずNHKブロックではないかとの声も上がった。NHK側が意図的にカメラアングルを操作したのか、それとも偶然なのか——真相は不明のままだ。
いずれにせよ、こうした「監視合戦」がSNS上で毎年繰り返されていること自体、現代のテレビ視聴文化の変容を象徴している。かつて視聴者は受け身だった。今は画面の前でファクトチェックを行い、スロー再生を駆使して証拠を探す。紅白がただの歌番組ではなく、参加型の「謎解きイベント」になっているのだ。
ネットが生み出した「裏紅白」という文化現象
「有吉紅白不審行為」という検索ワードが毎年大晦日から元日にかけてトレンド入りするのは、もはや風物詩になりつつある。これは単なるゴシップではない。テレビとSNSが連動することで生まれた、いわば「参加型メタ視聴」の産物だ。
視聴者はXのタイムラインを眺めながら、右手を注視し、わずかな指の動きに一喜一憂する。本来の番組コンテンツとは並行した「もう一つの物語」が同時進行している。これはもはやNHKが提供するコンテンツではなく、TBSと視聴者とが共同制作した「裏番組」と言っても過言ではないだろう。
有吉本人がこの文化を意識し、さらには楽しんでいるように見えることも大きい。「やる」と宣言したうえで「やれない」状況に追い込まれる。それ自体がすでにエンターテインメントだ。毎年の結果は「正解は一年後」という番組で公式に回収される仕組みになっており、2025年紅白の顛末は2026年の「正解は一年後」で正式に回収される予定で、そこまで含めれば紅白はまだ終わっていない。
有吉司会への総合評価——「不審行為」で見えた実力
騒動の裏で忘れてはならないのが、有吉弘行の司会そのものの評価だ。有吉の司会自体は「安定」「無難」という評価が多数を占めており、aespaに関する解釈も含め、2025年の紅白は「見終わったあとも語られる」年末番組として、しっかり仕事をしたと言える。
「不審行為」と騒がれたこと自体、視聴者が有吉の一挙手一投足を追っていた証拠でもある。それだけ画面に引きつける存在感があるということだ。ツッコミどころを自ら供給しながら、番組全体を無難にまとめる——この高度なバランス感覚は、長年のテレビキャリアで培われたものに違いない。
まとめ:有吉紅白不審行為の全体像
「有吉紅白不審行為」という言葉が指すのは、大きく二つの話題だ。一つは「一年後ポーズ」の封印疑惑、もう一つはaespaのパフォーマンス後における表情・沈黙への解釈論。どちらも深刻さとは無縁で、むしろ年末の空気を彩る楽しいコンテンツとして消費された。NHKとTBSをまたぐ複雑な「裏ゲーム」、広島出身司会者と戦後80年という文脈が重なるaespa問題——2025年の紅白は、歌以外の部分でも視聴者の記憶に刻まれた。そして答え合わせは、2026年末の「正解は一年後」まで持ち越しとなった。来年の大晦日、また同じように視聴者は有吉の右手を見つめることになるだろう。